ラベンダーのニックネームは“香りの庭の女王”と言われ、花は小さくても甘い芳香を放って、とても存在感をアピールしています。
古代ギリシャやローマ人たちは、バスタブが紫色に染まるほどたくさんのラベンダーの花を浮かべて入浴し、清潔を保ち傷を癒すのに役立てながら優雅なひとときを過ごしたそうです。
ギリスでは気絶した女性にラベンダーの香りを嗅がせると息を吹きかえす“魔法の香り”と言われていたとか。
イタリアではラベンダーが花咲く季節には、その花の茂みに洗濯物を広げて香りを染み込ませながら乾燥させる習慣があります。また花のない季節には、タンスや戸棚に乾燥して保存しておいたラベンダーポプリを入れて1年中香りを絶やさないそうです。芳しい香りをつけるだけでなく、殺菌や防虫効果も兼ねた古代の人々の素晴しい生活の知恵ですね。そしてアロマテラピーという言葉は、20世紀初頭フランスの化学者ガットフォセが実験中の事故で火傷をおったときに、ラベンダーの精油を用いて回復したことから、この植物療法をアロマテラピーと命名したのが始まりです。